青春の孤島にて

この季節 駆け抜けるべき

心を洗い流して聴け、『NEVERLAND』


遅くなりましたが『NEVERLAND』オリコンウィークリー1位、そしてツアー開幕おめでとうございます!
......マジかよ、この記事上げる前にツアー始まっちゃってるよ。ていうか私は発売からもうそんなに経ってることに驚きだよ。フラゲ日から毎日ネバーランドに出向いていたから時の流れが少しおかしいのかも。浦島太郎的な。



振り返るとリリース発表のメールを見た時は「ね、ネバーランド?炎?水?NEWSたん新しい事業でも始めるの?」と相変わらず的を射ているんだかいないんだかよくわからない説明文に頭を?でいっぱいにしていましたが、蓋を開けてみれば「まぁ、ああ言うしかないよね...」というような仕上がりで、あの文考えた人凄えなと敬服するほど、渾身のアルバムだと思います。簡単に言うと、どんなに言葉を尽くしたところでこの楽しさは伝わんないから四の五の言わずに聴いてよってことです。これ毎回言ってるな←。まぁ音楽って本来そういうものですから。百見は一聞に如かず。楽しさは私が保証します。このアルバムがつまらないなんて有り得ない。


66分21秒に渡るめくるめくネバーランドの冒険は、まるで一本の映画を観たかのような、若しくは壮大な長編小説を読破したかのような、そんな不思議な聴取体験。これも毎回言ってる気がするけど、初聴きの感想は「とにかくヤバくて凄いもんを聴いてしまったな」でした。NEWSは何度私の期待を上回ってくるんだと最早恨めしさまで覚えるほど、『NEVERLAND』は正に空前絶後超絶怒涛のアルバム、エンターテイメントを愛しエンターテイメントに愛された一枚です(?)。リリース発表があってからというもの、全貌がよくわからないくせに何故か無性にワクワクしていて、「たぶん私この世で一番ネバランに期待してるな」とほくそ笑んでしまう(怖)くらいにはハードルを勝手に上げて楽しみにしていたのですが、その高い高いハードルをいとも簡単に超えられてしまって、私は今とても悔しいです。なんで愛するNEWSと張り合おうとしているのかは自分でもよくわからないけど、とにかく自分の見立てを楽々と超えて行った背中を想像して「私まだNEWSのこと追いかけなきゃいけないんだ...!」と思ったことは、私にとって大きな意味を持つ出来事でした。


前回記事で長々と語りましたが、この1ヶ月くらい荒れに荒れたNEWS界隈*1に身を置きながら、全くノーダメージな自分と、悔しいくらいNEWSが好きなことを再認識して、「大丈夫。私まだまだNEWSのこと好きだ。まだまだ"NEWSが好きな私"でいれる」と答えを出したばかりなのに

ネバーランドの鍵。
それはNEWSをずっと愛し続けてくれている、あなたの心です。

なんて言われたらもう全力で「鍵ここにあります!私持ってます!!」って叫びたくなるし、この身体のどこかにあるらしいその心とやらをえぐり出して見せてもいいとさえ思う。ネバーランドへの鍵はNEWSを愛し続ける心。ということは裏を返せばNEWSを愛せなかったらもうネバーランドには来れない、ということであって。ずる賢くミスター・インポッシブルという案内人を介して遠回しに「これからもNEWSを好きでいてくれるよね?」と私たちに問うてくるその自信。そして初回盤に付いてきた本物の鍵という物証。


個人的な考えで、NEWSは何度もNEWSという船の一部であるメンバーを失って来た分、ファンだけは何としてでも繋ぎ止めておきたいと思っている気がするんです。繋いでおけるなら曲だって作るし結構重厚な鍵まで渡して来る。言葉だけではいつか限界が来るのを知っているからなのか、作品とか物に頼ってでも「NEWSを愛して」と訴えてくる直接的な意思伝達方法こそNEWSだと思っています。変な深読みなんか必要なくて、色々策を講じている割には大事なことはいつもストレートなNEWSが、渡して来た今回の鍵。「これからもNEWSを好きでいて」って、見え見えにも程があるね。そんなわかりやすいNEWSが結局可愛くて好きなんです。


例の件があったからこそ、NEWSが好きだぁ〜とメロメロ状態でこのアルバムを聴いて、性懲りもなくやっぱりNEWSすげぇ〜好き〜となったけど、これはスタート時点からかなり感情にバイアスがかかっている気がして、仮に例の件がなかったらここまで楽しんでたかな?とも思います。私にとってNEWSを好きなことは、毎日起きて着替えてご飯食べてお風呂入って歯磨きして寝るのと同じくらい当たり前のことだから、もしかしたらあの見え見えのメッセージにも気づかなかったかもしれない。ここ最近、私にとっての当たり前が当たり前でない人たちを見ていたから、こんなハッピー野郎でも気づかざるを得なかった。あんなに冷静ぶって書いてたけど、実はセンチメンタルで不安だったのかもしれません。こんなに当たり前を揺さぶられたことがなかったから。


正直に言うと初めて『"The Grand Finale"』を聴いた時に泣いたんですよ。自分がちゃんと鍵を持っていることに安心して。だからたとえ鍵を持っているのがこの世界で私一人だけだったとしても、もう絶対揺さぶられないし、持てる限りNEWSを愛し続けようと決心しました。だけどその決心も束の間、次曲『U R not alone』で4人の声が聴こえた瞬間、肩を叩かれたように私は孤独じゃないことに気づかされたんです。
私にはNEWSがいるじゃないか。
大好きな4人がついているじゃないか。
「あなたは一人じゃない」。
そうだよ、私がNEWSを愛してるってことは、NEWSも私に愛をくれているってことだろ?
孤独に誰かを愛することなんて出来ない。
私がNEWSを好きだということより当たり前なことを私は失念していました。何度も「ファンのことが大好き」と言ってきた本当のNEWSを見失っていた。それをまた気づかせてくれるのもNEWS自身で、だから悔しかったんだな。勝手に先走って勝手に強がって勝手に不安になってる子供っぽい自分が。まだまだNEWSには勝てない、敵わないなと痛感しました。なんで私はNEWSに勝ちたいんだろうね。


当たり前は、鍵という形になってまた私のところに戻って来ました。もう何も不安に思うことはない。それでも何か憂うことがあればまたネバーランドに行けばいい。何度だってここに来て、心を洗い流して、大事なものを思い出せばいい。ネバーランドは、辛い現実からの避難場所だけど、必ずまた現実と向き合う力を与えて帰してくれる、そんな場所だから。


全体の感想だけで3000字も書いちゃったよー。でも最初から(シゲちゃんがやってくれるんで←)全曲レビューはするつもりなかったのでこれだけは!っていう曲だけ感想。


曲自体の好みで言えば私は『アン・ドゥ・トロワ』が一番好きです。元々『EMMA』カップリングの『Snow Dance』が好きで、この曲だけで一つ記事書こうかなってくらいどハマりした一曲なんですが、『アン・ドゥ・トロワ』も割と『Snow Dance』系統かなと。音の作りとか、ダンス/踊りっていうテーマとか。傾向として単純にキラキラサウンドが好きなんでしょうね、イントロからツボにビシバシ来ました。最早ヒロイズムさんに担降りする勢い(?)でこの2曲が好き。



後は、さっきとは別の理由で『U R not alone』も。QLAP!4月号で増田さんがこの曲について「自分のテーマソングかと思うほど歌詞が自分と重なって泣いた」というようなことを言っているんですが、それに影響されたからとかでなく、私も「この曲、私のことじゃないか」と思いました。泣きました。2回目〜。さっき別のことで泣いたばっかりなのに〜。フラゲ日に3回通しで聴いたんですが、この曲で3回とも泣きました。


前回記事でも書いたように、数年前の自分は救いようもないくらいダメダメで、そんな自分が許せなくて、ずっと自分を卑下しながら生きてきたんですが、最近になってようやく「今までの自分があって、今の自分だ」と許せるようになったというか、思い出したくない過去を受け入れられるようになりました。何かきっかけがあったとかいうわけではないんですが、単純に完璧主義に飽きたんでしょうね。今までは極論、人生は一度でも失敗したら終わりだと思っていたけど、10年くらいそういう自分にとっての正義=完璧であることに縛られて、死ぬほど辛くて、心底自分が嫌いで、でもそこから変わることも出来なかった。それでもよかったんだと思います。真剣に悩めるくらいにはまだ燃やせる命があるんだから。

でもさすがにもう疲れた(笑)。自分を許さないでおくことにも、自分を嫌い続けることにも疲れたし、"理想の自分"とやらに魅力を感じなくなった。そしたらふっと楽になったというか、半分意地で完璧主義と自己否定を続けて来たんだろうなと思いました。完璧でないことを受け入れたら自分の中で何かが終わる気がして。そんな風にずっと自分自身にナイフ突き立てて生きているような感覚だったから、今となってはそっちの方が凄い精神力だと思うんですよ。変な言い方だけど、今は過去の自分を労いたいです。あんなに嫌ってた自分だけど、そのまんまの自分で何だかんだ今も生きてるから、それだけで十分だから、もう無理して自分を殺そうとしなくていいよって。


そのことにぼんやり気づき出した時にこの『U R not alone』を聴いたから、もう嗚咽レベル。母に泣いてるのバレたら恥ずかしいから必死に声は押し殺してたけど。こんな風に過去と今と、それから未来の自分をひっくるめて歌になっていることに感動したんです。願わくばもっと早く聴かせてあげたかった。ドン底だった頃の自分に。悩み出した頃の自分に。もう一生救われないんじゃないかと思っていた自分に、こんな風に救われることもあるよと伝えたいです。ちっとも順風満帆に行かなかったNEWSがこの曲を歌っていることに意味があって、完膚なきまでに叩きのめされた私がこの曲を今聴いていることに意味があるんだろうと思います。またNEWSに救ってもらいました。過去の自分に囚われていた私を。もうNEWSファン辞められないね、これじゃあ。



既にこの時点でベストタイミングすぎることに遭遇しているんですが、なんとツアーオーラスに当選しまして、6月に初めてNEWSに会えることになりました。当落の時はただただやっとNEWSに会えるということにテンション大爆発だったんですが、アルバムを聴いてからは心底このツアーに間に合ってよかったなと思います。まさか当選するなんて1ミリも期待してなかったから、早くお金戻って来ないかなーとか思っちゃってたんですけど*2、今となっては少しくらい祈っとけよ自分って思う。コンサート行けない前提でこのアルバム聴いてたら、絶対むしゃくしゃしてたから。よかった、あの日お母さんに「絶対落選だから!絶対お金返ってくるから申し込みだけは!申し込みだけはさせてくれェ!」と頼み込んでおいて←。お金は姿を変えてしまったし、6月まで守銭奴生活を強いられることにはなったけど*3、後悔などする余地もないくらい私は今日もハッピー野郎です。一先ず6月まではこの当選を糧に生きていられますので。やっぱアイドルって凄いね。人ひとり生かしてるんだから。私はそんなあなた方を誇りに思いますよ。いつもありがとうございます。



長々と(アルバム以外のことを)書きましたが総じて『NEVERLAND』はシンプルにNEWSの世界を楽しめる作品になっていて、NEWSの「ファンを愛する」という最も根本的な部分を具現化した、そんな渾身のコンセプトアルバムです!ざっくり!

お題「NEWS「NEVERLAND」レビュー」
こんなんでよろしいでしょうか?
さて、またネバーランド行ってこよー。


 

*1:該当記事でも言ったように、私はこういうことをわざわざ自分から調べに行かないのをポシリーとしているのですが、この前ツイッターでJr.祭りのレポを漁っていたら検索に引っかかってしまったとある被害妄想ツイートを見てしまい思わず吐き気が。腹が立ったからそいつを貶めようみたいな醜い感情に支配されると人間の視界ってこんなにも歪んでしまうんだなと思い知りました。全く知らない他人だったけど普通に人として恥ずかしいからやめてくれ

*2:だって新規会員ものっそい増えてるって言うし!私も新規会員だけどさ!端から諦めモードだったのよ。だからどうせ当たんねーからオーラス第1希望にしよ☆本命はもちろん第2希望の東京初日☆みたいなテンションで振込用紙書いたら、何でかオーラスの方当たっちゃったよ。当たり前だけど希望は本当の希望を書くべき(真顔)

*3:ある程度お金が貯まっていると突発的に散財したくなる面倒な癖を持っているので