青春の孤島にて

この季節 駆け抜けるべき

大切なのは笑顔でいること、光がさすこと、また会えること -ジャニーズWEST LIVE TOUR 2020 W trouble-

 
2017年の年明けすぐ、初めてジャニーズWESTのコンサートに行った。その時コンサートというもの自体が人生初で、初めて間近で見た彼らの姿のあまりの眩さに驚いて、感動して、そして何故か涙が止まらなかった。そんなことを未だによく覚えてる。


それから2019年までの3年間、私のお正月はいつも彼らと共にあった。ヲタクで溢れ返る新横浜、死ぬほど寒い横アリ、何故か毎年伸びていくグッズ列。トータルしたらライブより物販に並んだ時間の方が長かったと思うけど、それでもたくさんの荷物を抱えて横アリを出る時にはしあわせと楽しみがいっぱいだったし、ライブ終わりに新横浜の街をヨロヨロ彷徨いながら横浜駅に戻る道が、私は大好きだった。


2020年はまず年明け前にドーム公演がMステスーパーライブでヌルッと発表され、それとは別のアリーナツアーも発表され、今年のツアーはいつもとは違うスケジュールで行われることが決まり、2020年のお正月は非常にゆったり終わっていった。いつも鬼スケ+屋外放置だったから、寒くないお正月が久しぶりだった。

3年間も毎年お正月には横アリ、という生活だったから、WESTコンがないお正月も、横アリじゃないWESTコンも、なんだか新鮮で。何より横アリより大きい箱のたまアリでやるWESTコンが楽しみだった。中止になっても、振替になっても、私はW troubleに行くことを楽しみにし続けた。だけど、それでも、なす術もなく私のチケットは払い戻された。



私はすごくWESTに熱中してるヲタクではないと思う。特定の担当がいないから全体をぼんやり見ている時もあるし、比べてしまえば他の担当の方がボーボーに目を燃やしながらヲタクをやってる。

私はそのことに特に何も思っていなくて、推し方は人それぞれだから、好きに推せばいい。

何より私は今の推し方がいちばん自分に合ってて、自分とWESTの関係値としては今がいちばんちょうど良いと思ってる。


今の推し方っていうと、「楽しいことだけ一緒に楽しんじゃおう」って感じ。思えば彼らを好きになった頃からそういうスタンスでやって来ていたけど、ここ数年はこれを徹底するようにしてる。「楽しいことやってんでー!」って呼ばれたら「はいよー!」ってすっ飛んで行く、みたいな距離感。


担当もいない、(自分の中では)ゆるヲタという位置付けの彼らを未だ好きでいる理由は、WESTにしかない楽しみがあるから。WESTにしか押せない私の笑いのツボがあるから。WEST担でいる時がいちばんくだらないことで笑えるから。


私にとってWESTは人生の何もかもに疲れて、何もかも考えたくない時に、一緒にいてくれる人たち。くだらないことでお腹抱えて笑ってもいいし、歌を聴いてわんわん泣いてもいい。とにかく「どんな自分でもいいんだ」と、人生を肯定し続けてくれる避難所。なんやかんやで10年近く見ているから、なんだかもう地元のツレみたいな感じでもある。ゆるいなりに彼らにはたくさん救われて来たと思う。そして、この距離感がいちばん有り難くて大切だとも思う。



人生の何もかもに疲れてしまうことを、「そういう時もあるよな」と言ってくれることが、何よりの救いだったりする。それだけでもいいんだけど、その上でちゃんと背中を押してくれる強さも、彼らは持ってる。

ジャニーズWEST - 週刊うまくいく曜日 [Official Music Video (YouTube Ver.)]

明日からきっと 素晴らしく笑える気がする
必ず光がさすよ 毎日
明日からきっと 素敵なことばかりおきる気がする
必ず光がさすよ 毎日に

新曲の歌詞。ここだけ切り取れば、どんなポジティブ人間の歌だよと思うけど、彼らが歌っているところを見ていたら、なんだか本当にそうなりそうな気がしてくる。よくわからないけど、あんな楽しそうに、馬鹿みたいに、「明日から素晴らしく笑える気がする」「必ず毎日に光がさすよ」と歌われたら、馬鹿みたいにそう信じてもいいなって思えてくる。彼らの歌にはそんな力がある。

ラジオ音源の時はそんなにピンと来ていなかったけど、ライブで聴いたら不思議なパワーがある曲だなと思うようになった。『証拠』の時もそうで、ドラマの短縮バージョンより、歌番組で聴いている方が何倍も何千倍も心に響く曲だった。


今回のライブ、3回見たんだけど、3回とも同じところで泣いてしまった。感激屋の涙腺ガバガバ人間だから泣くのは通常運転なんだけど、まさか最後まで慣れずに全部泣くのが自分でもおかしくて笑える。『プリンシパルの君へ』、『アンジョーヤリーナ』と『ANS』、『週刊うまくいく曜日』。本編最後の『to you』は毎回イントロから、ていうかおしげちゃんの挨拶から、べしょんべしょんに泣き続けてしまった。


なんか、最近ほんとにダメで。『証拠』のリリースくらいから、WESTが本当に楽しそうに、半分叫びながら歌っているところを見ると、なんかもう勝手に涙が出て来る。何でかわからないけど、その時すごく悩んでるとか落ち込んでるとかじゃなくても、なんか、なんかダメ。

カッコつけることもせず、何があるわけでもないのに、それでもどうしてか彼らは本気で歌う。

歌わずにはいられない、んだろう。そうやって魂を燃やして、心の底から湧き上がる言葉に声を乗せて歌う。不器用だし、打算とかは考えられない。そうじゃなきゃ、そういう方法しか持ち合わせていないから。だからそうやって歌うんだろう。


光を浴びようと、光を呼ぼうと叫んでいたら、自分たちの熱で燃え上がって、自分たちが光になってた。ジャニーズWESTはそんな人たちだ。だから、彼らの歌う「必ず光がさすよ 毎日に」は信じられる。



やっぱり私はWESTのライブが好きだ。あの場に行って、7人と歌って踊って笑って、そうしている時間は何にも代え難くて、また次に会える時まで頑張りましょかーと思えるライブが大好き。笑いすぎて終演後は顔がガッチガチに痛くなるライブが好き。腕も大体次の日は筋肉痛だ。それも大好き。


やっぱり、やっぱりやっぱり会いたかった。生でW troubleが見たかった。もっかい2020年やり直したらたまアリでW trouble見れるのかな?『one chance』と『Unlimited』をまたこの目で見れる世界があったんだって思ったら、もう悔しくて悔しくて仕方ないんだよ。でも、

じゃあな じゃあな 寂しくなんかないぜ
またな またな 今じゃないどこかで *1

って歌うから。だから寂しくなんかないし、今じゃないどこかに辿り着かなきゃ。お決まりのピースでバイバイした2020年12月11-13日が、いつか足元を照らす日が来るんだと信じて、また人生を歩いて行かなきゃ。



2016年、WEST初の京セラドームが決まった時、私はここに泣きながら「絶対に東京ドームで会おう」って書いた。なうぇすと、WESTival、WESTV!を経て、W trouble、そして念願の東西ドームが決まっていた今年。私は本気で「初ドームだけど大阪には行けない」と泣いてた17歳の雪辱を果たす心算をしていた。

無力なまま泣くしかなかった17歳の私には申し訳ないけど、いろいろあって4年経った今でもまだ東京ドームは叶ってない。叶いそうだった、とまでは言っておく。でもいつか絶対行くから。必ず東京ドームで会うから。WESTが諦めないって言うなら私も諦めないから。


彼らに聞こえるように歌えないことが、彼らに見えるように踊れないことが、こんなにも侘しいなんて知らなかった。笑い声が聞こえたらもっといろんな話してくれたかなって思う。もっとくだらないこと繰り出して笑えたかなって思う。「会えてたら」「あの場にいられれば」のタラレバだけが募っていく。今はそんな世の中。

だからこそ、また会えることを大事にしようと思う。そう信じることを大事にしようと思う。

「いつか」がいつかは知らないけど。
でも「いつか」を信じること、間違ってないよなぁ?

私の夢、笑わないでよね
必ずまた、今じゃないどこかで会おうね