青春の孤島にて

この季節 駆け抜けるべき

私が涙脆くなったのは、全部NEWSのせいなんだ


待ちに待ったDVD/BD『NEWS LIVE TOUR 2017 NEVERLAND』が発売された。2017年の4月から6月にかけて行われたライブツアーの映像化。個人的に初めてNEWSコンに参加できた思い出の公演でもあり、NEWS史上最高傑作のライブだとも思っているので、発売をとても楽しみにしていた。


ライブ本編は6月11日、ツアー最終日の東京ドーム公演が収録されている。あの場に私はいた。
非ヲタの親友を連れ、1階スタンドの片隅でやたらと大きい光る鍵とシゲの団扇を両手に抱え、目の前で起こっている全てに心を震わせていた、はずだ。

「はずだ」なんてイマイチ確信が持てないのは、未だにあの日のことを夢だと思っているから。鮮明な記憶があるのに。もぎられたチケットもあるのに。絶対あの日の私は東京ドームにいたはずなのに、全部夢だったんじゃないかと思う。2017年6月11日の18時から約3時間、私はうっかり夢を見ていた、気がする。


この薄っぺらいドーナツの中に、あの日私が見ていた夢の全てが詰まっている。あの旅に、私をまた連れて行ってくれる。
物理的によく見えなかったところも、目が足りなくて見逃していたところも、何度も脳内HDDを再生させていたもう一度見たかったところも、全部見れる。大爆笑しすぎてあやふやにしか覚えておけなかったMCも、一語一句そのまま。そうか、入った公演が映像化されるってこういうことか。

この広がるペンライトの海の中の、一つの光に私はなれたんだ。
そう考えたら、もっとあの場にいた事実が不思議なことのように思えて来た。



初見の時、全然そんな曲じゃないのに何故か『D.T.F』で泣いてしまった。4人がギューッとくっついているのを見て、ただそれだけでどうしようもなく泣けてしまった。可愛くて、愛おしくて、"NEWSの4合わせ"がここに具現化されたような気がして、この笑顔がずっと続けばいいなと思った。


こんな風に赤の他人の幸せに泣くような私だけど、元々の私は全然そんな人間じゃなかった。感動するドラマとか泣ける話とか、わかりやすく言うと24時間テレビでも泣けなかった。感動はするけど涙は出ない。物心ついた時からそんな感じだった。
泣く時はいつも自分が悔しいと思った時だけ。私にとって泣くことはイコール悔しいことだった。負けず嫌いだからいつも何かが出来ないのが悔しくて泣いて、それに泣いてることも悔しくて、そんなループでずっと泣いていたから結局は泣き虫だったのだけど、でも少なくとも感動で泣く人間ではなかった。

それが今じゃ全くの別人である。自分の悔しさではそんなに泣かなくなって、その代わりに他人の言動に泣くようになった。そのきっかけは、明確に覚えている。DVD『NEWS LIVE TOUR 2012 ~美しい恋にするよ~』を観た時からだ。


閃光スクランブル』発売きっかけでNEWSに興味を持ち、半年ほどかけてそれまでのNEWSをさらい、伝え聞くアニバコンの話がそれはそれは幸せそうで楽しそうで、これはしっかりハマらないとと思い、2013年の年の瀬にかなりの覚悟を持ってあのDVDをポチった。

届いてすぐ観た。本当はテレビで観たかったのだけど、いかんせん家族がテレビを観ていて、だけどとにかくすぐ観たくて、パソコンにヘッドホンをぶっ刺し、一心不乱に画面を見続けた。そして泣いた。周りで家族が笑いながらテレビを観ている中、私は一人パソコンの前でおいおい泣いていた。
4人が辛かった時、不安に押しつぶされそうだった時。その時の私は4人のことを全くの他人事としか思っていなかったくせに。2013年以前のことは知っているようで何にも知らないくせに。そして他人事では泣かないはずなのに。そういう人間として14年間生きてきたはずなのに。その時の私は、家族の目も憚らずただただ4人の言葉と歌に泣いていた。

抑えきれない感情、というものがあることを初めて認識した瞬間だった。勝手に涙が出てくるとか、そんなの絶対ないと思っていたけど、本当だった。当たり前だけど泣こうなんて少しも思っていなかったし、美しい恋にするよはため息が出るほどカッコいいNEWSもわちゃわちゃ可愛いNEWSもたくさん詰まっている。それまで笑ったり声に出さずともキャーキャー言いたくなったり、アイドルのDVDを観ている時としては普通の反応しかしていなかった。だけど挨拶からの『フルスイング』で、強情で意地っ張りな私の心に何かを突き刺された。

それ以来、不思議と他人事で泣けるようになった。泣くのは悔しい時だけ、という決めつけから解放され、それから徐々に感動したり嬉しかったりで泣けるようになっていった。チケットが当たって泣く。好きすぎて泣く。会いたくて泣く。今では感想が「泣く」一言になるくらいすぐに泣いてしまう。そもそも元から泣き虫だったけど、泣ける理由が増えたことによってより涙脆くなった。NEWSがパーソナリティーを務めた2016年の24時間テレビなんてずっと泣いてた。堪えようとしても、NEWSが泣いているところが映ったら、やっぱり勝手に涙が出て来た。


悔しい時にしか泣けなかった頃は、泣いていることも悔しかったから、泣くのが辛くてしょうがなかった。泣いても何も変わらないとわかっているのに泣いてしまう、その罪悪感だけが残って苦しかった。だからずっと泣くことが嫌いだった。

でもNEWSと出逢って、ただただ4人の姿に心を揺さぶられて泣いて、その時初めて泣くのが苦しくなかった。変にお高いプライドのせいで泣く自分が許せなかった自分が死んで、いざ簡単に泣くようになってみたら、心が軽くなった。虚勢ばかりで凝り固まっていた分、とても楽になった。


たくさんのことがあったツアー終了後、シゲはクラウドに「僕らはどうしたって湿っぽい男たちだ。」と綴った。

そんなNEWSでいい。そんなNEWSに救われた人間がここにいるから、NEWSはそのままでいい。

NEWSを好きになって5年。これまで私はたくさんNEWSで泣いてきた。一時毎日ベッドの中で『エンドレス・サマー』を聴きながら泣いていたくらいどちらかと言うと感動より勝手に励まされて勝手に泣いていたことの方が多いけれど、24時間テレビも、コヤシゲの夜会も、1万字インタビューも、ことあるごとに泣いてきた。私の中のNEWSとの思い出は、他の担当と比べると圧倒的に泣いている割合が多い。1年前の当落の時だって母に笑われるくらい泣いたし、泣かない泣かないと言いながら入ったあのオーラスも、結局URでダーダー泣いて帰って来た。先のシゲの言葉も、まさにその通りだと思った。

でも、湿度があるって、イコール暖かいってことだ。
自分で言っちゃうけど基本NEWSとNEWSファンの関係は熱々だ*1。最近久々にWHITEのDVDを観たら笑っちゃうほどNEWSがファンに対してデレデレで、ファンの熱量もとても凄かった。あれからいろんなことを経たけれど、いつだってこの熱さがNEWSとファンの関係のベースにある、と私は思っている。
この熱さに涙の湿度がプラスされているのだから、NEWSの周りはめちゃくちゃ暖かい。NEWSのことを考えると、いつもどこか暖かさを感じる。私はサウナも日本の夏も苦手だけれど、NEWSの熱さと湿度は大好きだ。

だからいい。そのままのNEWSで、ジメジメNEWSでいいんだ。泣きたい時は泣けばいい。悲しい涙も悔しい涙も、みんなの熱さで水蒸気になって辺りを暖かくするから。そして、私にはその暖かさが必要なんだ。



改めて客観的にオーラスのURを観たら、なんか、とにかく圧倒された。たった4人の歌が、あんなに多くの人に伝導していく様を俯瞰で観て、あの時あの場所にいて生まれた「これはもう2度と出逢えない奇跡の光景だ」という直感はやっぱり間違いじゃなかったと思った。そして滝のように泣いた。あの日なんとか自制していた分も一緒に泣いて、たいそうスッキリした。

ネバーランドは、夢の国だと教えられた。
いつでも帰って来れる、夢の国だと。

NEWSは優しい、とても暖かい人たちだ。
そんな人たちに甘えられる私は、きっと世界一の幸せ者なんだろうな。

たぶんこれからもずっと泣き続ける。今年のEPCOTIAツアーは見事惨敗して、ネバランのオーラスが当たったのはただのビギナーズラックだと割り切っていたから今年外れてもそんなにショックは受けないつもりだったけど、落選の文字を見たらやっぱり会いたくて泣けたし。まぁ当たっても泣いたと思うけど。


こう見えて(?)結構冷めている人間として今まで生きてきたから、無情な人間でいる方が楽なのもわかっているけど、私は今の自分を割と気に入っている。涙の価値は暴落したけど、自分の気持ちに素直に生きられるようになったから、当分はこのままでもいいかなと思う。

私がそんな人間になったのは、全部NEWSのせいです。
そして、NEWSのお陰です。
出逢ってくれて、私の涙腺バカにしてくれて、ありがとう。大好きです。


 

*1:炎上ってわけでは決してない←